各がんの診療内容

膀胱がん

膀胱がんQ&A

Q.膀胱がんの特徴とは何ですか?

  • 膀胱がんの90%は、膀胱の尿路上皮という粘膜の細胞ががん化し、成長したものです。
  • 60歳以降に増加し、男性は女性の4倍です。
  • 初期症状は血尿で、8割が血尿で診断されます。
  • 喫煙は膀胱がんの最大の危険因子です。

Q.膀胱がんの症状はどのようなものがありますか?

  • 発見の契機となる症状
    血尿(肉眼的血尿、顕微鏡的血尿)、膀胱刺激症状(頻尿、排尿時痛、残尿感等)など。
  • 症状のない肉眼的血尿が、最も頻度の高い。
  • 膀胱刺激症状は1/3に認めるが、特に浸潤性がんや上皮内がん(CIS)に伴うことが多いです。難治性膀胱炎では、膀胱がんの鑑別は必要

Q.膀胱がんの診断はどのようなものがありますか?

  • 超音波で膀胱腔内に突出する腫瘤影の確認は可能です。
    しかし、膀胱鏡での確認は必須で、かつ、以後の診断/治療計画を決定する上でとても重要です。
  • 尿細胞診も必須の検査です。
  • 確定診断は切除組織の病理診断で行われます。

Q.膀胱がんの診断の流れ

Q.膀胱がんのタイプ

  • 粘膜下層までの浸潤にとどまる表在性がんと、筋層以上に広がる浸潤性がんに二分され、治療方針が大きく異なります。
  • 乳頭状有茎性腫瘍の多くは表在性がんで、非乳頭状広基性腫瘍の多くは浸潤性です。
    (乳頭状腫瘍70%、非乳頭状腫瘍20%)
  • CT、MRIによる画像診断が有用です。
表在性がん
浸潤性がん

Q.膀胱がんのタイプ別治療法

  • 表在性がんにはTUR-btが行われ、術後、再発予防目的で抗がん剤の膀胱内注入や計画的に術後早期に再度のTURを行うことがあります。
  • 浸潤性がんの診断にもTUR-btが重要で、根治的膀胱摘除術が標準治療です。
    生存率向上目的に術前化学療法をすることがあります。

Q.膀胱がんのタイプと病期

表在性がん(筋層非浸潤性膀胱がん)

がんの状態多臓器への転移病期
浸潤性がん
(Ⅱ期・Ⅲ期)
筋層まで浸潤なし
膀胱周囲の脂肪組織に広がっているなし
前立腺、精のう、子宮、膣に広がっているなし
転移がん
(Ⅳ期)
骨盤壁、腹壁まで広がっているなし
深達度に関らず、リンパ節か、ほかの臓器に転移があるあり

Q.膀胱がんのタイプ別治療法

①表在性がん(筋層非浸潤性膀胱がん)

【TUR-bt】経尿道的膀胱腫瘍切除術

尿道から膀胱鏡を挿入し、がんを筋層を含め、十分に深く切除します。

②浸潤性がん

がんを十分に深く切除しても残存します。

深く切除し過ぎると膀胱に穴があく(穿孔する)ことがあり、危険です。

【浸潤性がんに対する膀胱全摘除術】
浸潤性がんの場合にはTURBTだけでは不十分なため、全身麻酔をして開腹し、骨盤内のリンパ節と膀胱をすべて摘出するのが標準治療。

◎摘出範囲
   男性:前立腺と精嚢
   女性:子宮、場合によっては卵巣,膣の一部
   ※尿道にもがんが広がっているときには尿道も切除

③転移がん

膀胱外までがんが進展しています。
→根治的膀胱全摘除術が標準治療です。

Q.尿路変更術の方法

①回腸導管造設術

尿の出口であるストーマをつける。

②自排尿型新膀胱造設術

ストーマを使わず、新たに膀胱を再建する。

③尿管皮膚瘻造設術

尿管を切断して、直接皮膚に縫いつけ、尿の出口としてストーマをつくる方法。

  • 手術方法が単純で負担が少ない。
  • 尿をためるパウチをつけなければいけないことと、トラブルが多いのが難点。

どの尿路変更術でも再発率に差はありません。複数の方法から選べる場合には、担当医や看護師に利点と欠点をよく聞き、自分のスタイルに合わせて選びましょう。

Q.膀胱がんの全身化学療法はどのようなものですか?

  • 浸潤性がん、転移がんが適応となります。
  • GC療法(G:ゲムシタビン、C:シスプラチン)が標準療法として第1選択される治療法です。
  • 化学療法を術前に行うことで、生存率が向上することが明らかになっています。
  • 術後に行う場合も、一定の効果は明らかにされていますが、生存率が向上するかは不明です。

Q.膀胱がんの全身化学療法の治療メニューと予定は?

県立広島病院でのGC療法の治療メニュー(レジメ)

1日目にゲムシタビン(G)とシスプラチン(C)を点滴し、さらに8および15日目にゲムシタビン(G)を点滴します。

ゲムシタビン(G)

シスプラチン(C)

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