摂食・嚥下チーム
摂食嚥下(せっしょくえんげ)とは
摂食嚥下(せっしょくえんげ)とは、食べ物や水分を認識して口に取り込み、胃へ送り込む動作のことです。この運動が障害されることを摂食嚥下障害といい、食物や水分を飲み込もうとすると気管に入ってしまう(誤嚥:ごえん)、食道へ行かずにのどに残ってしまい息ができなくなる(窒息)などの症状がみられます。
脳卒中、パーキンソン病などの神経筋疾患、内服薬による嚥下機能低下、口腔・咽頭がん、加齢など様々な理由によって食べて飲み込む機能に障害をきたします。私たちは、誤嚥性肺炎や窒息だけでなく、脱水や低栄養などのリスクを回避し、安全においしく食べるための支援を行っています。
摂食嚥下チーム(Swallowing Support Team:SST)について
摂食嚥下チームは多職種連携のもとそれぞれの専門性を生かして日々の摂食嚥下機能評価、嚥下リハビリを行っています。
チーム構成員(2024.6.1)
活動状況について
毎週月曜日にチーム回診及び介入中患者のカンファレンスを行っています。嚥下内視鏡検査は耳鼻科・頭頸部外科(月、水、金)歯科・口腔外科(火、木)が担当しています。嚥下造影検査は水、金に行っています。食事の摂食嚥下状態、栄養状態、口腔内の衛生状態、歯牙・義歯の状態の確認と評価を行います。評価に基づき必要な検査と適切な食事形態、嚥下訓練の指導を行います。積極的なケアやリハビリを行うことで食べる機能の回復と肺炎の予防に努めています。認定看護師と言語聴覚士は毎日嚥下回診を行い、病棟看護師とともに食事介助しながら、日々の摂食状況を確認しています。症例により栄養サポートチームと連携してケアを行っています。
摂食嚥下チーム介入患者数は、年々増加の傾向にあります。肺炎の患者さんは全体の35%を占めており、その割合は増加の傾向にあります。老化と誤嚥は切り離して考えることはできず、身体機能の老化とともに嚥下に関連した筋群が老化し、食べ物を誤嚥しやすくなります。重度の嚥下障害を患うと、致し方なく経口摂取を断念しなければならないこともあります。病状に応じて食事形態の工夫や嚥下機能訓練を行います。輪状咽頭筋切除術や、喉頭吊り上げ術などの治療により嚥下障害の改善が認められることもあります。
摂食嚥下チームでは、患者さんとご家族の希望を確認しながら、最も良い選択ができるよう主治医とも相談して食べる支援を行っています。



チーム業績
| 正式名 | R2 | R3 | R4 |
|---|---|---|---|
| 介入件数 | 320 | 342 | 454 |
| 摂食機能療法(30分以上) | 530 | 698 | 777 |
| 摂食機能療法(30分未満) | 66 | 60 | 75 |
| 摂食嚥下機能回復体制加算2 | 12 | ||
| 摂食嚥下機能回復体制加算1 | 4 | ||
| 内視鏡下嚥下機能検査 | 91 | 198 | 176 |
2022年度活動状況
講演会
- 摂食嚥下障害ベーシックセミナー 2022.11.16
- 第15回地域健康フォーラム オーラルフレイル お口をきたえて誤嚥予防 2022.11.3
学会発表
- 当院摂食嚥下チームの活動推進にむけた取り組みと今後の課題。下村清夏,大原かおり,近藤泰子,江原寛尚,川崎育美,中村のぞみ,岩見裕信,世良武大,上田結芽,松井健作,神田 拓 第14回日本臨床栄養代謝学会 中国四国支部学術集会(広島 web)2022.8.27
- 県立広島病院における摂食嚥下に関する職員意識調査 松井健作,他,第46回嚥下医学会学術総会(愛知 2023.3.3-4)
論文投稿
- 県立広島病院における摂食嚥下に関する職員意識調査,神田 拓,松井健作,他,広島県立病院医誌54(1),27-34,2022