脳心臓血管センター
脳心臓血管センター設立の経緯

脳心臓血管センター長
上田 浩徳
これらはすべて「動脈硬化」を進行させる危険因子です。知らない間に血管の動脈硬化が進む結果、脳血管から心臓の血管、胸腹部の血管、四肢血管の病気が生まれます。脳卒中、狭心症・心筋梗塞や不整脈、大動脈解離や大動脈瘤、下肢動脈の閉塞などの症状が出現し、突然身の危険が迫ってくるのです。そして、高齢化と共にこれらが重なり合うようになってきました。
こうした時代に対応するため、県立広島病院では脳・心臓・血管に関係する診療科が連携して、危険因子の多い人に対し、全人的に一貫した診療をめざす「脳心臓血管センター」を設立しました。
受診希望の方は、まずかかりつけ医にご相談ください。専門的アドバイスも受けながら自分の健康管理をおこない、元気な日々を過ごしましょう。


脳神経内科
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)は、急性期の診断や治療がとても重要な疾患です。当科はt-PA療法を含めた急性期治療に積極的に取り組んでいます。一方で、脳卒中を起こした原因には様々なものがあり、原因により対策が異なります。急性期治療と並行して、原因検索を丹念に行い治療方針に生かしています。さらに、急性期治療が終わり病状が安定しても脳卒中には再発の危険性が絶えずあり、継続した慢性期の再発予防が必要です。
当科はTotal Vascular CareTeamの一員として各科と協力しながら、脳卒中予防に取り組んでいます。

循環器内科
当科では主に心臓と大動脈・末梢血管の疾患についての診断及び内科的治療を担当します。
心筋梗塞や狭心症等の虚血性疾患に対しては冠状動脈CTアンギオ(図1)、負荷心筋シンチ、冠状動脈造影(図2)、心臓超音波検査(図3)などで迅速に診断し、カテーテル治療を行います。また、その他の循環器疾患や不整脈等に対しても専門的な治療(カテーテルアブレーション、ペースメーカーの植え込み等)を行います。さらに心臓疾患によって心臓の機能低下を来している場合は退院までに患者個人に合った運動強度を心肺運動負荷試験(図4)によって決め、心臓リハビリを行います。


脳神経外科
当科では脳神経内科と密な連携をとりながら、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)に対する急性期治療や脳卒中予防の外科的治療を主に担当します。 脳梗塞に関しては、詰まった血管を再開通させる血栓溶解治療(t-PA静脈内投与)及びカテーテルで血栓回収を行う血管内治療を行っています。
くも膜下出血の主な原因である脳動脈瘤に対しても開頭術であるクリッピング術及び血管内治療であるコイル塞栓術を、症例ごとにより適切な方法を選択し施行しています。
また、頭頸部血管狭窄・閉塞などで脳梗塞を発症するリスクが高い患者には頭頚脈血行再建術(内頚動脈内膜剥離術、頚動脈ステント留置術)やバイパス手術も行っています。


心臓血管外科
当科では狭心症、弁膜症などの心臓病に対する手術や、血管の病気に対しての手術を行っています。
動脈硬化の行き着くところとして、心臓では狭心症、心筋梗塞がおこります。また血管では血管が弱くなってふくれて動脈瘤となったり、あるいは動脈硬化のかすが血管の壁にたまって血の流れを妨げ、壊疽になったりします。薬での治療や内科でのカテーテル治療を行うことが多いのですが、これらの治療が難しい方の場合には、外科治療を考慮します。
心臓、血管のいずれの病気の場合も内科と外科で密に連携をとりながら、お一人お一人に最適な治療法を提供しています。

