小児外科
診療科紹介

主任部長
大津 一弘
経験豊かなスタッフが最新の情報をもとに丁寧な説明を心がけていますので、どうぞご安心ください。
診療科の概要や治療方針
小児外科では新生児から中学生までのこどもに対し、“こどもの特性”に応じた外科治療を行う診療科です。こどもの頚部、心臓を除く胸部、腹部のほぼすべての外科的手術を必要とする病気を担当します。
こどものからだはおとなのように完成したものではなく、肺・腎臓・肝臓など身体のあらゆる臓器が発育の途中にあり機能が未熟で、発育に伴ってこれらの機能はどんどん変化してゆきます。このような子供の特徴を十分に知った上で手術前後の治療を行っています。これらの病気の中には小児期に治りきらずに思春期や成人になってもなお経過観察や治療が必要となるものもあり、その際は成人を診療する各科の医師と連携をとりながら、より質の高い診療を行っています。
当科は日本小児外科学会が設立された1964年に開設されて以来、半世紀以上にわたり地域の小児外科医療を支えてきています。
対象疾患(対象とする疾患や症状)
頚部
正中頚嚢腫、のう胞性リンパ管腫、側頚嚢胞、耳前瘻孔、舌小帯短縮症、血管腫 など
胸部
感染性肺嚢胞や膿胸、気胸、嚢胞性肺疾患、縦隔腫瘍、肺分画症、漏斗胸、鳩胸 など
腹部
胆膵:胆道閉鎖症、胆道拡張症、胆のう結石症 など
消化管
天性食道閉鎖症、食道狭窄、肥厚性幽門狭窄症、腸回転異常症、先天性腸閉鎖症、胃破裂、壊死性腸炎、虫垂炎、腸閉塞症、メッケル憩室、腸重積症、ヒルシュスプルング病、鎖肛、肛囲膿瘍、痔瘻、便秘症 など
診療内容
- 当科では、新生児から学童(16才未満)までの小児に対して小児の特性を鑑みた外科診療を行っています。新生児外科では産科・新生児科と、小児一般外科疾患や救急症例では小児科・救急科・麻酔科など、他科と密接に連携し、チーム医療で安全な診療を提供します。また、小児科が腎疾患も専門としていることから、細径膀胱鏡を使用した膀胱鏡検査をはじめ、停留精巣、水腎症、巨大尿管、膀胱尿管逆流症、尿道下裂など泌尿器疾患の手術も数多く行っています。なお宗教的理由での包茎手術(割礼)は行っていません。
- そけいヘルニア手術は年間約100例を実施し、1泊2日の入院を基本とし、手術時間は20〜30分で創部が目立ちにくいよう配慮しています。停留精巣の手術は年間約30例を2泊3日で行っています。
- 臍ヘルニアに対して発症早期は適切で確実な圧迫固定治療を行い治療します。治癒が得られなかった患児は1才以後に形成手術を考慮しています。
- 腸重積症、虫垂炎をはじめとする急性腹症手術は年間約20例で、虫垂炎に対しては低侵襲な腹腔鏡下手術を標準的に導入しています。
- 急性虫垂炎、肥厚性幽門狭窄症、腸閉鎖症、メッケル憩室、卵巣嚢胞等ではより整容性に優れた臍輪切開による手術を行っています。
- 小児用腹腔鏡手術機器等を活用した低侵襲手術に加え、漏斗胸に対してはNuss法での胸骨挙上術、およびバキュームベルによる保存的治療を行い、傷跡が少なく体への負担を軽減する治療を実施しています。
検査内容
直腸肛門反射、食道pHモニタリング、食道内圧検査、下部消化管内圧検査(肛門管内圧検査、直腸肛門反射)、直腸粘膜生検、CT、MRI、膀胱鏡検査、上部消化管内視鏡、大腸内視鏡検査、消化管造影検査、瘻孔・膿瘍造影検査、超音波検査、シンチグラフィ(胆道・肝・リンパ管・肺など) など
当院の特徴的な医療(当院医師の専門分野、得意とする分野)
小児の鼠径部の腫脹、また男児の陰嚢が腫脹する、痛みがある等の主訴で当科を紹介される患児は多くを占めます。その多くは鼠径ヘルニアですが、そのほかには精系水瘤、精巣水瘤(陰嚢水腫)、精巣炎、副精巣炎、精巣回転症、精巣腫瘍、リンパ管腫、鼠径部脂肪腫、大腿ヘルニア等の鑑別診断が必要です。鼠径ヘルニアの診断と鑑別診断は理学的所見でほぼ可能ですが、超音波検査(エコー)を併用して確実な診断とヘルニア内容の確認も行っています。またエコーは特に腫瘍性病変の診断、ドップラーを併用して急性陰嚢症の鑑別診断等にもかかせない検査です。疾患により治療方針が異なりますので確実な診断をするように心がけています。
新生児外科では胎児診断例や緊急症例を成育医療センターとして24時間受け入れ、外科手術・周術期感染対策を含めた高度で専門的な医療を実践します。
スタッフ紹介

大津 一弘
小児外科一般(消化器外科,呼吸器外科,泌尿器外科)
日本外科学会指導医・専門医
日本消化器外科学会認定医
身体障害者福祉法指定医師
広島大学医学部臨床教授
臨床研修指導医養成講習修了

亀井 尚美
小児外科・新生児外科
日本小児外科学会専門医
臨床研修指導医養成講習修了
日本周産期・新生児医学会認定外科医

藤解 諒

中島 啓吾
実績紹介
- そけいヘルニアは開設以来10,000例以上の手術経験があり、再発率は0.3%程度です。この治療成績はわが国でもトップクラスです。
- 腸重積症は開設以来約780例を経験し、注腸整復法による整復率は約94%です。この治療成績も、わが国トップクラスです。
- 漏斗胸手術はNuss法により約60例を経験し、矯正効果は良好です。また、希望者にはバキュームベルによる保存的治療、鳩胸に対する保存的持続圧迫による矯正治療の紹介も行っております。
教育・研修活動、認定施設
- 当科は日本小児外科学会認定施設で小児外科専門医の育成を行っています。
- 外科系、小児科、泌尿器科に関する多くの学会、研究会に演題を発表するとともに、毎年数編の論文を発表し、研究活動を積極的に行っています。
外来診療担当医表
予約のない方 8:30~11:15
小児外科
* 紹介枠がある外来
| 受付 | 診察室 | 区分 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| D | 午前 | 病診* | 大津/亀井/担当医 | 亀井/担当医 | 大津/亀井 /担当医* | ||
| 午後 | 特殊外来* |